花葬


 聖地を囲う深い森を抜けた処に、薄紅色の花で埋め尽くされた小さな丘があった。
 常春の聖地で、その花は一年中咲き乱れ、幻のように綺麗な場所だった。
 そこはその手前にある森が深すぎて迷いやすいことから、ほとんどの人に知られていなかった。
(いつか、ふたりで、あの丘に行こう)
 それは些細な約束だった。
 オスカーは何かの話のはずみにあの丘のことを話した。そうしたらアンジェリークはそこに行きたいと、目を輝かせて言った。けれどいくら飛空都市が聖地に似せて造ってあるといっても、そんな片隅にある小さな丘までは再現されていなかった。
 当時まだ試験中で、女王候補を飛空都市から連れ出すなんてもってのほかだったから、試験が終わったら一緒に行こうと約束した。
 些細な約束だった。時間さえ経てば必ず叶う、小さな約束だと思っていた。あの頃は。
 今は、ひどく遠い記憶のようだ。そのくせ薄れることはなくて、今もはっきりと脳裏に焼きついている。
(約束ですよ、オスカー様)
 そう言って微笑んだ彼女の瞳の色も、くちびるの形さえ思い出せそうだ。
 それなのに。
 どうしてそんな些細な約束すら叶えられなかったのだろう。
 多くを望んだわけではないのに。
 望んだのは、ほんのちいさなこと、なのに。
 …………どうして。
 どうしてこんなことになってしまったんだろう。



「おや、オスカー。アンジェリークに会いに行くんですか?」
 足早に森の方へ歩いていくオスカーに目を留めて、ルヴァが声をかけた。
 オスカーは、これが年少組だったり、同輩だったら無視して進んでいく処だが、一応ルヴァに敬意を表して足をとめた。こうしてまるで普通にアンジェリークの話題を出すような人物はこの聖地では他にいなかった。
「途中森で迷ったりしないように気を付けてくださいねー」
 にこにこと穏やかに笑いながら話し掛けてくる。昔と何も変わらずに。
「大丈夫です、もう慣れました」
 オスカーが向かうのは森の向こうにある小さな丘だ。薄紅色の花が咲き乱れ、地を埋め尽くす、あまり知られていない小さな丘。そこで、アンジェリークが待っていた。
「そうだ、オスカー。あなたはあの丘に咲く花の伝説を知っていますか? このあいだ、本で見つけたんですよー」
 ふいに、地の守護聖はそんなことを言った。
 聖地や飛空都市に数えきれないほどある『伝説』は、祈りの滝のようにある程度信憑性も実現性もあるものから、明らかに嘘と思われるような子供騙しまで、様々だった。
 オスカーはそんなものに特に興味はないから、いくつかの代表的なもの以外、知らなかった。第一その本自体どれほど信憑性のあるものなのか。
「あの丘に咲く花は、人の哀しみを養分として花を咲かせるのだと言うんですよー。人が流した血と涙を吸って、あんなに美しい薄紅色の花を咲かせるのだと。そして、この世界から哀しみは決して消えることなく、誰かが血と涙を流し続ける、だからあの花が枯れることはないのだと」
 そんな伝説があるとはちっとも知らなかった。その信憑性はともかく、思い返すと確かにあの花の色は人の血を薄めたような色をしているかもしれない。
「……あの丘は、きっと今も美しく花が咲き乱れているんでしょうねー」
「さあ、どうでしょうね」
 ルヴァの言葉に、オスカーは深く考えもせず適当に答える。
 話を早く切り上げたくて適当に答えたわけではなかった。今のオスカーの中には景色の美しさを正当に評価できる感性が存在しないのだ。美しく咲き乱れる花々も、枯れた植物が横たわるだけのひび割れた大地も、彼の目には同じように映るだろう。
 今のオスカーにとって、景色の美しさも花の美しさも他のどんなことも、何の意味も持たない。どんなに景色が美しくても、花が美しくても、彼の世界はなにも変わらない。
 世界はなんの意味も持たない。
 ルヴァに形ばかりの礼をして、オスカーは再び森の方へと向かっていった。愛しい少女のもとへと。



「……あいつ、大丈夫だと思う?」
 オスカーが少し遠ざかると、いつからそこにいたのか、夢の守護聖が、ルヴァに後ろから声をかけた。ルヴァはそれに気配で気づいていたのか驚くこともない。
「目をさ、よく死んだ魚みたいって言うけど、あの目をそれにたとえたら、死んだ魚に失礼ってもんよね」
 オリヴィエは、ちらと、去ってゆくオスカーの背中を横目で見た。
 表面的なことだけ見ていたなら、女遊びが止まったということ以外、そう以前と変わったこともないように見える。
 けれど中身はごっそり抜け落ちていた。
 感情とか魂と呼ばれるものがすべて何処かに消えて、その器だけが操り人形のごとく、以前と同じ動きをしてみせているだけのようだ。
 理由は分かり過ぎるほどに分かっているが。
「オリヴィエ。あなたは強さ、というものは、どういうものだと思いますか?」
 ルヴァは振り向きもせずにオリヴィエに尋ねた。
 これはまた突然、難しい根源的なことを尋いてくるもんだとオリヴィエは思った。炎のサクリアについての解釈でないことくらいは分かるが、オリヴィエはなんと答えればいいか分からない。
「さあ、アタシには分かんないね。あんたはどう思うの、ルヴァ」
「大切なものを持つ者は強くなれます、けれど同時に弱くもなります。本当に一番強い者は、自分という存在以外大切なものを持たない者です」
「……オスカーのこと?」
「いいえ、私達のことです」
 オリヴィエはあからさまに眉をひそめた。
 それを気配ででも感じているのかいないのか、夢の守護聖を無視して、ルヴァは言葉を続ける。
「私は別に誰を責めているわけでもありませんよ。ここでは、弱いことはある意味罪です。強くなければ、ここでは生きていけない。ここは、そういう場所です。だからアンジェリークのことは…………」
「聞きたくないよ! そんな話は!」
 オリヴィエは彼らしくもなく大声を挙げて、ルヴァの話をさえぎった。
 聞きたくなかった、その話も、その名前も。
 つらく哀しい記憶は、いつか風化されるまで何処かに封印されて、砂に、無に、還してしまうべきものなのだ。そんなふうに封印したものを蒸し返して、傷口に塩を塗り込むようなことをするものじゃない。
 この地の守護聖は、よく今もそう簡単に彼女の名前を口にできるものだと思う。
 彼女を知っていた誰もが、その名前を口にすることをはばかる。それなのに。
 オリヴィエに背を向けていて表情は見えないが、こいつは一体どんな顔でその名を口にしているんだろう。暗い感情でそう思う。
 そんなオリヴィエの態度を見て、ルヴァは薄く笑う。
「そう、私もあなたも、他の皆も、そうやって逃げてしまえる。それが、ここで生きていける強さ、なんでしょうね」
 つらいこと哀しいことぜんぶに耳をふさいで目を閉じて、大切なもののことを忘れてしまえるなら。そうすることができるなら。……こんなにも簡単に、生きていけるのに。
「彼にも、その強さがあるといいんですがね……」
 そうつぶやいてから、その言葉の意味のなさに自分でおかしくなる。
 その答えは最初から分かりきっていて、だから本当はやがてくるだろう結末も知ってる。
 オスカーは、もうそんなふうに強くなんてなれない。
 アンジェリークという何よりも大切なものを得てしまったから。大切なものをどうしても忘れられなくて、それにまつわるつらいこと哀しいことからも逃げられなくて。
 そして自分を守ることもできずに、傷ついて壊れていくだけ。
 強さを司る者である彼が……。
 それでも、あのまま何事もなく時が進んでいたら、十分しあわせになれるはずだった。
 こんなふうに、他の皆も、すべてに目を閉じて耳をふさいで逃げなくても、生きていけるはずだった。
 どうしてこんなことになってしまったのだろう。
「……私は運命という言葉が嫌いでした。この結末は自分が筋書き通りに動いたからではなく、自分の意志で選んだものだと思いたいからです。でも彼らには、これが自分が選んだ結末だというのは、ひどすぎます。オスカーもアンジェリークも、こんな結末を選んだわけじゃなかった。それなのに……」
 途切れて消えた言葉の先はオリヴィエも知っていた。つらくて哀しくて思い出したくもなくて、皆に封印されてしまった過去。
「だから今は運命という言葉が少し好きになりました。この結末は運命という絶対的な力のせいで、彼らのせいではない。そう言えるからです」
 結局ルヴァは一度もオリヴィエの方を向かず、だからオリヴィエはルヴァがどんな顔で彼らの名を口にしていたのか知ることはできなかった。ただいつもと変わらず静かに響く声だけが、やけに耳に残った。



 薄紅色の花に埋もれた丘の中で、オスカーはアンジェリークを探して歩いていた。何度来ても、それは、いちめんの花に埋め尽くされて、見つけるのに苦労した。
 そしてやっと花の中に、埋もれかけた目的のものを見つける。
「アンジェリーク。久しぶりだな。寂しかったか? 俺は……寂しかったよ」
 オスカーは細かな模様と文字の刻まれた小さな石碑に向かって微笑む。
 冷たい石は当然のごとく、言葉も微笑みも返してはくれない。
『アンジェリーク・リモージュ』
 そこに記されているのはただその名前だけ、祈りの言葉も生前の業績も何も書かれていない。ただそれだけだ。
 アンジェリークがいなくなって聖地の時間でもかなり長い時が過ぎた。下界ではもっと遥かに長い時間が流れ、すべてが歴史に埋もれかけているころだろう。
 だからこそ、最近になってやっとこうして聖地の片隅にアンジェリークの墓を作ることが許された。もちろん遺体はとっくの昔に処分され、ここにあるのはただの石碑だけだけれど。
 ……どうしてこんなことになってしまったんだろう。
 その石碑を見つめながら、オスカーは想う。
 本当なら今彼女はオスカーの隣で微笑んでいるはずだった。しあわせに、共に生きているはずだった。
 それは確約された未来のはずだった。
 それなのに、どうしてこんなことになってしまったんだろう。



 アンジェリークはオスカーと共に生きるために試験放棄して、ロザリアが女王となることになった。試験は本当に互角で、どちらも十分に女王の資質があった。ロザリアが女王となることに何の問題もなかったはずだった。
 けれど一体何が原因だったのか、宇宙の移転にロザリアは失敗した。
 ロザリアと前女王とディアとアンジェリークと守護聖達と、その他多くの人の必死の努力によって完全な宇宙の崩壊はまぬがれた。けれどもとの宇宙の3分の1は移転の途中で崩壊または消滅した。もちろんそれと同時にそれだけの命が。
 誰かがその罪を背負わねばならなかった。世界には責める相手が、生贄が必要だった。
 それに奉り上げられたのがアンジェリークだった。
 次期女王と決定していたロザリアや、先代女王、先代女王補佐官ディアを責めさせるわけにはいかなかった。女王制を維持するためには、民に彼女らに対する憎しみをいだかせるわけにはいかなかったのだ。
 そのなかでアンジェリークは補佐官に正式には任命されておらず、また女王試験を途中放棄したという、責めるのにちょうどいい大義名分があった。
 女王自身を責める声もいくらかは上がったが、聖地が行なった情報操作と心理操作で、非難の声はほとんどアンジェリークに集中した。
 下界の流れは聖地より格段に速い。だから少し我慢すれば、下界の時の流れの中で、宇宙の移転のことも歴史の中のことになり、人々の憎しみも薄れてゆく。だからそのあいだ少し我慢してくれと、皆は言った。アンジェリークはそれを快諾したわけではなかったけれど、そうするしかなかった。そうしなければあの混乱した宇宙を収集することができなかった。
 あれがどれほどつらい日々だったか、アンジェリークの一番近くにいたオスカーはよく知っている。世界中から責められ侮蔑され呪われ……傍にいたオスカーでさえ今思い出すだけでも苦しくて息が詰まって死んでしまいそうな日々だった。張本人だったアンジェリークの苦しみはどれほどだったろう。
 けれどこのひとときが過ぎれば、宇宙の移転が歴史の中に埋もれてしまえば、また落ち着いたしあわせな日々が戻ってくる。そう思って、頑張っていた。
 ……結局その日は永遠に来なかったけれど。
 人々の憎しみが時間に薄れる前に、アンジェリークは正義を名乗る復讐にかられた民の拳銃に倒れた。
 オスカーが駆け付けたときには、もうアンジェリークのその翡翠の瞳が開くことはなかった。



 どうしてこんなことになってしまったんだろう。
 それは今でも分からない。
 誰が悪かったとか、何がいけなかったとか、オスカーには何ひとつ分からない。
 ただ、オスカーとアンジェリークは出逢って、愛し合って、共に生きたいと願っただけなのに。
 ふたりが望んだのは、何処にでもありそうな、小さなしあわせだったのに。
 どうしてなのか。どうしてこんなことになってしまったのか。
 今も聖地では、ほとんどの者がアンジェリークの名を出来る限り口にしようとしない。その話題を不自然に避けて封印している。事実が世界に漏れるのを防ぐためか、自分達が犠牲にした少女を思い出すのがつらいからなのか、自分達の罪から逃げているだけなのか……。
 別にオスカーはそれを取り立ててどうこう言う気はない。言う気力さえないのだ。今何を言っても何をしてもアンジェリークは還らないのだから。
 それでも、ここにこんなに小さくても墓代わりの石碑を建てることを許されたのは、せめてもの救いだったかもしれない。
 ここに、この場所に。
 森を抜けた先にある、薄紅色の花で埋め尽くされたこの丘に。
(いつか、ふたりで、あの丘に行こう)
 たとえ違う形でも、あの些細な約束を叶えたくて。
「……アンジェリーク……」
 呼ぶ声に、答えはなくて。
 そんな当たり前のことが、胸を切り裂く。
「アンジェリーク、アンジェリーク、アンジェリーク」
 何度も何度もその名前を呼んでみる。まるで、そうすれば彼女が生き返るかのように。それ以外の言葉を知らない小さな子供のように。
 本当は意味のないことだと知っている。
 いや、それなら一体何に意味があるというのだろう。アンジェリークがいなくなってしまったこの世界に。
 一体何故こうして生きているのか。
 いったいなぜ。
 守護聖として、とか、人間として、とか、もうそんなことすら自分の中でなんの意味もなしていないのに。
「アンジェリーク」



「……オスカー」
 そっと呼ばれる声はよく知ったもので、オスカーはのろのろと顔を上げた。
「ふたりで一緒に、この丘に来ようって、約束したでしょう」
 背後に感じるその気配に、オスカーは振り向いた。
 そこにいたのは。
「アンジェリーク」
 薄紅色の花の中で、金の髪を揺らして、翡翠の瞳を輝かせて。
 失ってしまったはずの、最愛の少女が微笑んでいる。
 夢か幻かと、オスカーはそっと腕を伸ばしてみる。
 アンジェリークはオスカーに微笑み返して伸ばされた腕を取る。その笑顔は彼の記憶にあるそのままで。やわらかなぬくもりが伝わって。
「アンジェリーク!!」
 オスカーは細い腕を引き寄せて、その体を力の限り抱きしめた。
 けれど、ふと気づくと腕の中には誰もいない。何もない。
「アンジェリーク?」
 オスカーは辺りを見回す。アンジェリークの姿を探す。
「何処だ、何処にいるんだ。アンジェ、アンジェリーク」
 消えた、消えてしまった、アンジェリークが。
 いちめんの薄紅色の花の中を走り回って消えてしまったアンジェリークの姿を追いかける。
「アンジェ! アンジェリーク!! 何処だ! 何処にいるんだ!! 出てきてくれ! アンジェリーク! 俺を、俺を置いていかないでくれ! ひとりにしないでくれ! アンジェリーク!!」
 お化けに追われる子供のようにがむしゃらに走り回って、がむしゃらにアンジェリークを探して。
 つまづいて、花の中に倒れこんだ。花の匂いと草の匂いにむせ返る。
 草の上に倒れこんだせいで打僕はないが、思いのほか鋭い葉に、肌が切られて痛い。
 流れる血と、痛みが、オスカーに生きているんだということを奇妙に実感させる。
 心はこんなに死にかけているのに、肉体はちゃんと生きて動いて。
 何につまづいたのかと足元を見れば、そこには小さな石碑。

「…………………………ああ…………………………」

 小さくうめくような、溜息のような声が、口から漏れた。
 頬を流れているのは、血だろうか、涙だろうか。薄紅色の花びらの上にいくつも落ちて。
 ぼやける視界の中で、薄紅色の花が揺れる。その中に埋もれる石碑。
 アンジェリークはもう何処にもいなくて。
 残るのは、小さな石碑と、狂いかけた自分だけ。
 ……どうしてこんなことになってしまったんだろう。
 多くを望んだわけではないのに。
 望んだのは、ほんのちいさなことで、何処にでも転がっているような些細なしあわせで。
 どうして、それさえ叶わなかったんだろう。
 どうして、こんなことになってしまったんだろう。
 どうして。どうして! どうして!!
 ………………どうして!!!

「…………………………アンジェリーク…………………………」

 呼んでも答える声はなくて。
 そんな当たり前のことが、心を壊した。



 そのまま炎の守護聖は行方不明となり、その後、彼の姿を見た者はいなかった。



 聖地では本格的にオスカーの捜索を始める前に、次の炎の守護聖が選出され、捜索はほとんど行なわれることなく打ち切られた。
 そして、また流れ出す長い時間の中で、宇宙の移転の話も、それに係わった人々の話もすべては神話のこととなり、淡く消えていった。
 そしてもう、すべてを知るものは何処にもいない。



 聖地を囲う深い森を抜けた処に、薄紅色の花で埋め尽くされた小さな丘があった。
 常春の聖地で、花は一年中咲き乱れ、幻のように綺麗な場所だった。
 その花は人の哀しみを養分として咲くと言われ、その薄紅色は血と涙を吸って付いた色だという伝説があった。
 けれど丘の花達は、その伝説を広く知られることもなく、多くの人の目にさらされることもなく、踏み荒らされることもなく、いつも静かに咲き乱れていた。
 ただひととき、花の中に小さな石碑が作られたこともあったが、それもすぐに薄紅色の花達に埋め尽くされて、やがて朽ち果て、何も分からなくなってしまったけれど。
 どれほど時が流れても、薄紅色の花に埋め尽くされた丘は何も変わらない。
 ただすべてを知っていると暗示するかのように、いつまでもいつまでも花を咲かし続ける。すべてを覆い隠すかのように、いつまでもいつまでも花を咲かし続ける。
 いつまでもいつまでも、薄紅色の綺麗な花を。
 いつまでもいつまでも、ずっと変わらず。
 そして今も、これからも、ずっと…………。



 …………いつか、ふたりで、あの丘に行こう。
 …………いつか、ふたりで…………

 …………しあわせになろう…………


 END