妄想劇場
<ゲーム>
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「「どっちが光くんでしょうゲーム!」」
前と後ろから、きれいに重なった声が響く。その声の振動さえ刺激となって、ハルヒは体を震わせた。
「ひゃ、あ……ちょっ、動かないで……」
「えー? 動かないと分かんなくない?」
「そうそう、せっかくハルヒが答えやすいように協力してあげてるのに」
言いながら、光と馨はかき混ぜるように腰を動かす。
「やめ……っ」
「ほらほら、早く答えてよ」
ハルヒは目隠しをされて、ベッドの上に座った状態で、前と後ろに双子を受け入れさせられている。
はじめの頃ならどちらがどちらか見なくても分かるかもしれないが、もうすでに何度も受け入れさせられたそこはぐずぐずに溶けて、もうどちらがどちらかなんて判別できない。双子も、それを分かっていて言っているのだ。
「ねーハルヒ、前に入れてるのはどっちでしょう?」
「間違えたら罰ゲームね」
どちらがどちらなのかさえ分からないけれど、前から噛み付くようにキスをされて、後ろから伸びてきた手が胸をなぶる。
容赦のないキスと、ほんのすこしのいたわりを感じる胸への愛撫。
快楽に流されそうになる思考の中で、ハルヒは必死に考えた。
「えっと……前が、光?」
ほんの一瞬双子の動きが止まった後、またきれいに揃った声が響いた。
「「ざんねーん! 前が馨くんで、後ろが光くんでした!」」
「えっ、嘘……」
「じゃーハルヒは罰ゲームね」
「正解だったらこれで終わりだったけど、間違えたからまたあと1回追加」
「「あ、もちろん1回ってのは、僕らがそれぞれ1回ずつってことだから」」
「も、無理……!!」
ハルヒの訴えなど聞く耳持たずに、双子はまた前と後ろから愛撫を始める。
実際のところ、本当にハルヒが間違えたのか、合っていて双子が嘘をついているのか分からない。
どちらにしろ、双子はハルヒを手放す気などなくて、ハルヒは朝まで愛され続けるのだ。
END