籠の鳥
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「ハナビ様……」
3人の男が、ハナビを取り囲み、その身体を犯している。まだ幼さを残す紅色の秘裂に、倍ほども身長のある大人の男の赤黒い肉棒が押し込まれては戻され、また奥まで突き入れられる。そのたびに、ぐじゅりぐじゅりと音がして、とっくに容量を越えた精液が秘裂と肉棒の間からぼたぼたとこぼれて、仕立てのよい上質な布団の上に落ちた。
「あっ……ああっ……」
快感に追い上げられて、抱えられた細く白い足が震える。
「うっ……」
もともと狭い子供の膣にさらにきつく締め上げられて、男は我慢することもなく思う存分膣内に精液を放った。
「ハナビ様、次は私めが……」
絶頂を迎え、くたりと布団の上に手足を投げ出すハナビに一礼して、別の男がまた足を抱えあげた。
手つきこそ丁寧だが、そこにはひとかけらの愛情もなく、男たちはまさに『種付け』のためにのみ、腰を動かしていた。上半身への愛撫はほとんどなく、ただ膣に肉棒を入れ、精液を吐き出すだけ。その行為が延々と繰り返されている。
今夜だけですでに2桁になる絶頂を与えられているハナビは、まともに動くこともできず成すが侭だ。胎内への射精も、すでに5度行われている。それでもまた男は白い精液がこぼれている膣に肉棒を押し込んだ。
もう下半身の感覚はほとんどない。それでも自分の股から聞こえる卑猥な水音に羞恥は高まり、突き入れられる肉棒に何度も絶頂に追いやられる。
この饗宴は、男たちの精液が尽きるまで、続けられるのだ。
ハナビはうつろな目を、横の襖に向ける。
閉じられた襖の向こうでは、一族の長老たちと、里の重鎮たちがこの『種付け』を、下卑た笑みで見つめているのだろう。白眼で透視しなくても、分かっている。
三ヶ月前、ハナビが初潮を迎えたときから、この宴は続いている。初潮がきた日から、ハナビは日向の屋敷の奥の間に閉じ込められ、月経の期間を除いて、一日おきにこうして無理矢理男を与えられているのだ。
これはハナビが身篭るまで続き、そしてその子供を産んだ後、また繰り返されるのだろう。 『日向』という血統を残すために。
ハナビはそのためだけの、犯され子供を産むためだけの、道具。
白眼を持つ日向の血統は、絶やすことが出来ない。どうしても木の葉に必要だ。だが、本家にはヒナタとハナビという二人の娘しかいなかった。
もしも男なら、もっと話は簡単だったはずだ。男なら、同時に複数の女を孕ませることが可能なのだから。
だが女では……。
だからこうして効率よく、日向の娘であるハナビを孕ませ、その優秀な血統を残そうとしているのだ。
男たちに犯されながら、ハナビは、姉はどうしているだろうかと、ぼんやり考えた。
ハナビの姉のヒナタは本家の長子であるにもかかわらず、才能が無いと言われ、ほとんど勘当されるような形でこの家を出た。
たしかに引っ込み思案な性格はあまり忍びに向かないのかもしれない。特に歳の近い分家のネジと比べてみれば、さらに劣って見えたのかもしれない。
だがそれは、父の策略であり、姉への愛情だったのだろう。
愛した女の子であるヒナタを、こんな目に合わせないために。
父ヒアシもまた、日向の血統を残すために複数の女に孕ませたが、彼が愛したのは、本妻であり、ヒナタの母である女ただひとりだった。
ヒナタはどうしているだろう。
忍びとして里のために命を懸け危険な任務をこなしながらも、好きな男と結ばれているのだろうか。愛した相手に、愛を伝える行為として、その体を捧げているだろうか。くのいちとして生きるということは、任務として見ず知らずの男にまたがることもあるだろう。敵につかまり、輪姦されることもあるだろう。それでも、日向の家を出たヒナタは、好きな男に抱かれることも、好きな男の子供を産むことも、自由だ。
それは、今のハナビと、どちらがより不幸だろう。
恋も知らないままに、ただ一族のために犯され孕まされるハナビと、どちらがより不幸だろう。
「はあっ……うっ」
膣内に突き入れられていた肉棒が一瞬大きくなり、また胎内に精液を注ぎ込まれる。ハナビの下腹はもうパンパンに膨らんでいる。苦しさにうめくが、精液を掻きだすことはかなわない。肉棒を突っ込まれたまま、精液が子宮に届くようにと仰向けのまま腰だけを高く持ち上げられる。
「うう……」
胎内を液体が逆流していく気持ち悪さを感じる。突き刺されたままの肉棒が、変な角度で膣を圧迫して痛い。苦しさから逃れようと頭を振れば、横で次の順番を待っている男の足が目に入った。男の股間は、はちきれんばかりに隆々と反り返っていた。
今夜の宴は、まだまだ終わらないらしい。
たとえハナビが気を失ったとしても、意識のない身体を、散々と犯し続けるのだろう。
せめて、早く妊娠すればいいと思う。
腹に子がいる間は、この饗宴も中断されるから。また後に繰り返されるとしても、ひととき平穏が与えられるから。
これからハナビは、この饗宴とひとときの安らぎを繰り返して生きつないでいくしかないのだから。
どうせこの鳥籠からは、逃げられはしないのだから。
END.